忘れられない父親の一言

久しぶりに緘黙の体験について書く。
高1のとき、母親に初めて僕が学校で全く話せないことが知られてしまった。
母親に責められて怒った僕は自室に閉じこもったことは以前の記事で書いた。

それ以来、親は僕の態度を恐れてか、どう扱ったらいいのわからないからのか緘黙のことに触れなかったと思う。

しかし、次にもっと僕を激怒させるできごとが起きた。

同じ高1の正月元旦の日だった。
こたつを囲んで家族全員でみかんやおもちを食べてたときだったと思う。

突然、父親が暗い表情をして僕にこう言った。

「おい、今年は一人でもええから友達作れよ。」

その言葉を弟たちの前で言った。
僕は学校で友達がいないのだということが弟たちに知られてしまった。

僕は怒りで頭に血が上り、憤然と立ち上がり、自室へ上がった。

そして、紙に

「俺はお前なんか父親なんて思ってへんのや。」

などと、憎悪の言葉をいっぱい書き、父親の書斎の机の上に置いた。

後で父親がそれを読んでいるらしき気配があった。

だが、父親は自分がいったい何を悪いことをしたんや?と、まったく僕の怒りに対して反応を示さなかった。

僕は当時は長男としてのプライドから、弟たちには自分が学校で話せなくて友達がいないことは絶対に知られたくなかったのだ。
そんな気持ちも考えずに軽々しく弟たちの前であんなことを言った父親を心底憎んだ。

これ以来、僕は母だけでなく父に対しても信頼感を失ってしまった。

うちの親は本当に子供の心情に心を馳せるような大人らしい考え方ができなくて、幼い人たちだったのだ。

20年もたった今でも忘れられない一言だった。


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